トーマス

金曜から土曜日にかけて、アメリカに住む友達がイタリアのウンブリアにある素敵なアグリツーリズモで、誕生日のパーティーをするというので、われわれも参加することになった。共通の友達から今夜確認の電話が入り、やはり共通の友達だった、トーマスが自殺したと知らされた。トーマスはドイツ人、小柄だけれど金髪でとっても大きなブルーの目をしていた。彼の職業は覚えていない、もしかしたら決まった仕事を持っていなかったのかもしれない。絵がとっても上手だった。ローマに住んでいた頃だから、17年以上も昔の話。トーマスがドイツからローマへ遊びに来ていた。まだイタリア語がよくわからなかった私なのに、そしてトーマスもそんなにイタリア語が達者ではなかったというのに、彼の優しさなのだろうか、人見知りの私がリラックスして付き合うことができた。もちろんパオロも一緒に。ドイツへ帰国後、素晴らしいイラストを同封した手紙が届いた。ピーターパンのような印象を持っていただけに、その律儀さに驚いたり、細かなイラストに感心したり・・・でも、またすぐに合えるさ、と返事を出すこともなかった。今ではそれが悔やまれる。純粋すぎたのだろう。大人として生きていくにはトーマスは余りに純粋すぎたと思う。世間との折り合いをつけるより、ひとりで旅立つことを選んだのだと、そう思う。

やったぁ! 免許の更新

イタリアの運転免許の更新は10年毎です。そして、60歳以上になると5年毎の更新です。私はイタリアで初めて運転免許を取りました。そのときの様子はイタリアからボンジョルノ!>コラム>自動車学校にまとめてありますので興味のある方はどうぞご覧ください。数年前までは運転免許の書き換えも大仕事でした。陸運局の窓口で、延々何時間も突っ立ったまま列を作って木で鼻をくくるような態度のでかい窓口の係員に書類を作ってもらうか、そうでなければ、高い料金を払って自動車学校またはイタリア自動車クラブのようなところで手続きを代行してもらわなければなりませんでした。しかも書類を作ってから実際に通用する免許をてにするまでに何ヶ月も待たされるという有様だったのです。それが、最近は、陸運局の窓口でもその日に更新ができるそうですし、私のように田舎に住んでいるものはその街の自動車学校へ赴き、認定された医師の問診を受け、簡単な視力検査をするだけで、その診断書があれば免許を更新したということが記載された小さな証書を家に郵送してくれるまでの間、免許の期限が切れていても運転することが出来るのです。約1ヵ月半でその証書が届くといっていました。とにかくここ数日視力検査のことが気になっていてもしかしたら運転するのにめがねをかけることを義務付けられるのではないかと思っていたのですが、今日はPCを控えてずっと庭仕事をしていたせいか、一番下の文字まで読むことが出来ました。担当の医師に『あなたはパーフェクト。』といってもらってルンルン気分で帰宅しました。ヾ(@^▽^@)ノ

どたばたコンサート

友達であり、私のホームドクターであるリアナさんにこれまで2度も夕食に招かれていたので、今度は私の番ということで、今夜はうちで夕食をともにしました。リアナさんのご主人も高名な外科の先生ですが、ギターを弾きナポリ民謡を歌う楽しい方です。リアナさんちでご馳走になった後はご主人の引くギターに合わせて私も『サンタ・ルチーア』などを歌いましたが、今夜は息子も混じって、私の学芸会レベルのギターと3人がギターを抱え、リアナさんとうちのPaoloはちゃちゃを入れることに励み(笑)楽しい家庭コンサートの宴となりました。30年も同じ歌ばかり歌っているのに、未だにギターのコードを覚えていないわたしは、楽譜がないと弾けません。その楽譜が・・・とっても見辛くなっていました。息子がギターを弾くようになってからは、恥ずかしくて弾くことがなかったので、2年ぶりぐらいでしょうか、その間に私の視力がかなり落ちたということですね。もうすぐ免許の書き換えなので気になります。話がそれましたが、日本語の歌を歌う私に後の二人が合わせて伴奏してくれて、ほんとに楽しい時を過ごしました。

ひえーー今頃あられが

あられが積もった!今朝一番に目に飛び込んできた景色です。雪のように積もっているのはあられです。一晩中強い雨が降っていると思ったら、なんとあられだったのです。こんな日はほとんどの生徒も先生も学校へは行きません。車の運転をするのが怖いからです。^^時折雲が途切れると真っ青な雲が顔をだし、またすぐに一転にわかにかきくもり・・・という繰り返しでした。そして突風が吹き荒れて、昼食後に「ひどい風邪だねぇ』と窓のそとへ目をやったPaoloが「木が倒れた!」と叫びました。生木が折れた!直径が30cmほどの酸果桜桃の生木が倒れたのです。昨年も沢山実をつけていた元気な木でしたからもうびっくり。酸果桜桃というのは桜を一回り小さくしたような花が咲き、さくらんぼを小さくしたようなルビー色の少しすっぱい実がなります。ほかにも何本かあるので別にかまわないのですが、その木を見てほかを見回すと・・・なんと、少し前に倒れた植木鉢の並んだアルミの棚がまたもや倒れてしかも5mほど飛ばされていました。アルミの枠を雨どいにビニールの紐で結わえて、上には重い石を載せ、しかも植木鉢だって大きなものは入っていたのに・・・自然の力の前には何にもなりませんでした。なぜ自然はそれを愛でる人に被害をもたらすのでしょうね。私なんかは趣味の範囲だから別にいいのです。でも、このあられと突風は農業を営む人たちに大きな被害を与えていると思います。

縁あって

まぐまぐのメルマガに『日産の光と影 座間工場よ永遠なれ』というのを見つけて、とても興味深く読ませていただいたのですが、内容が内容だけに女性の読者が少なかったようで、感想などを書き送るうちに友達の末席に加えていただいて、なんとこのたび自費出版なさった時代物小説を送っていただきました。『花の散る峠』というタイトルで話は戦国時代、武田の勢力におびえる周辺の豪族達の中にあって、並外れた体躯と武技を持ち、しかも優れた戦略眼を備えている桜幸兵衛という浪人が、自分の仕えた豪族をどんどん大物に仕立て上げていく話を表に、そして豪族の姫ぎみ山路との間に通う気持ちを伏線に、あくまでもさわやかに描き出されています。わたしは子供の頃から時代劇が好きでした。今回この本を読ませていただいてなぜそうなのかひとつ要因がつかめました。それは日本人が日本人であった時代だからです。世界中の人たちが日本のいい面として筆頭に上げる武士道精神が息づいているからだと思うのです。だから安心して読みすすむことが出来るのです。もちろんどんな時代にも心根の良くない人間はいますし、戦国の世となれば親子の間でも殺しあったり悲惨なことがあったようですが、思いやりや礼儀やつつましさや・・・・登場人物がそういうことを備えているので安心していられるのです。この『花の散る峠』似登場する山路という姫様はあくまでも聡明で、快活で飛び切りのきりょうを持っているのですから、女性の私でもあこがれてしまいます。そして桜幸兵衛といえば、豪傑で戦の采配に優れた面と、こつこつと木像を彫る芸術家の面とがあり、一筋縄ではいかないのです。(笑)とにかく読み終えてとてもすがすがしい気分でした。決してハッピーエンドではないのに気持ちのよさだけが残っているのはやはりこの二人の性格によるのでしょう。もしも私のようにすがすがしい思いをなさりたい方は著者:里見秋介氏のHPの『花の散る峠』のところに連絡先が書かれていますので問い合わせてください。残りが少ないそうですのでお早めに。なんと先着10名さまには送料も含めて里見さんがプレゼントしてくださるということです。里見さん、ありがとうございます。時代考証も言葉使いもしっかりとした、素晴らしい小説です。読み終えたばかりですが、また読もうと思っています。